この記事では、係長・主任の「仕事のルール」を5つのカテゴリに分けてお話ししていきます。
初めての係長・主任でも、全体像を分かりやすくお話ししていますので、心の準備にもなるでしょう。
また、数年経過した係長・主任でも、これからステップアップしていきたい人が覚えておきたいことにも触れています。
係長・主任ならではの仕事の進め方や、全体のイメージをつかんでいただければ幸いです。
前回の記事では、係長・主任になったら知っておきたい役割「5つのルール」をお話ししてきました。
もう一度勉強したい方や、見逃した方は以下参考にしてみてください。
前のページ >> 係長・主任になったら知っておきたい役割「5つのルール」
では、早速いってみましょう。
目次
【仕事のルール1】仕事のレベルは少し上がると覚えておこう
係長・主任になると先輩・後輩ではなく「部下」になります。
例えば、部下に仕事をやらせれば、仕事は楽になると思う方もいると思います。
ただ、係長・主任の仕事は楽になることはありません。
私の経験でも、任される仕事が仕事がグッと難しくなります。
それでは、ルール1は仕事の難易度を説明していきましょう。
係長・主任は「責任のある仕事」を任される
今までは作業ベース(営業も同じです)でコツコツと自分の仕事をだけをしていれば良かったものが、係長・主任になると、責任のある仕事を任されるようになります。
役職が付くということは「責任」を伴うことになります。待遇も良くなりますので、責任が生まれるのです。
ただ、私の経験からは係長・主任はそこまで責任をとる必要はないと思っています。あくまで部署の責任者は、課長なり課長代理(課長補佐)です。
また、昇進してすぐに重要な仕事を与えられ、結果を迫られるわけではありません。
課長はすぐに結果責任を求められますが、係長はそこまでではありません。
たとえ今は責任のある仕事ができなくても、「1~2年度にはできることを期待されている」と考えておくと良いと思います。
「作業」から「人」へ仕事がステップアップする時期
係長・主任になったら覚えておきたいのは、単純な作業の仕事よりも、人が絡んだ調整の仕事が増えていくことです。
具体的には、
☑ 内部の他部門と調整を図りながら進める仕事
☑ 外部との連携や調整を図りながら進める仕事
☑ 部下の仕事をフォローしつつ、進める仕事
☑ 重要な判断はできないものの、部下の相談になる仕事
以上のような仕事が増えていきます。
係長・主任は自分で判断(意思決定)できないことが多いですが、情報収集し案件の資料をまとめるなど、交渉や調整ごとが増えていくと覚えておきましょう。
係長・主任は、作業レベルで自分で完結する自分目線の仕事から、外向けに視点が移る時期と言えます。
【仕事のルール2】ポジションをイメージし自分自身を当てはめよう
係長・主任になったら、「ポジションをイメージして自分自身を当てはめよう」です。
それは、仕事のルール「2」についてお話ししていきます。
役職がついたら年齢は関係ない
若手の頃は、仕事が上手くできれば上司や先輩からほめられますよね。
当たり前のようですが、係長・主任になった途端に周囲からほめられることはなくなります。
年齢は関係ありません。たとえ20代、30代であっても、係長・主任は仕事は「できて当たり前」 「やって当たり前」になります。
ただ、長年同じ部署に所属し、係長・主任に昇任した場合は別ですが、今まで経験したことのない部署に異動し、すぐに仕事ができて当たり前かと言われれば、それは無理です。
今までのように先輩がフォローしてくれるのではなく、部下をフォローする側になったとイメージしておけば良いと思います。
とはいえ、1年~2年という長い目線でムリせず毎日コツコツと進めていきましょう。
仕事は慣れでもありますから。
係長・主任は「兄」や「姉」をイメージしよう
係長・主任は管理職ではありませんよね。
どちらかというと、頼れる「兄」や「姉」のような存在がピッタリとはまります。
ただ、現代は多様な年齢の部下と仕事をする場面が多くなります。
具体的には、
☑ 年上の部下には敬語で接し、頼るときは頼る
☑ 年下の部下には、兄や姉のような存在でコミュニケーションをとる
☑ 同年齢にはフラットなコミュニケーションを意識しつつ、同士のようなコミュニケーションをとる
以上のようなイメージでいくと良いと思います。
【仕事のルール3】大局をつかんで仕事を進めよう
係長・主任はリーダー職です。
☑ 係長・主任は、リーダー職
☑ 課長代理(課長補佐)は、リーダー職+マネジメント職
☑ 課長は、マネジメント職
です。
リーダーは、物事を大きい視点でとらえる大局の視点で仕事を進めましょう。
仕事を俯瞰(ふかん)し、全体像をとらえる視点のことです。
大局の視点は、社会、経済、政治など、大きな世の中の動きをつかむことで身につきます。
リーダーは世の中の動きを知り、予測することで、自分の組織は今どのような位置にいるのか把握できます。
大局の視点は、外部の人との付き合いやコミュニケーションと並行し、新聞を毎日読むことでも身に付けられます。
物事を大局で見ることは、課長、課長代理、課長補佐になっても必要なスキルですので、ぜひ今から身に付けておきましょう。
【仕事のルール4】仕事に追われず、仕事をコントロールしていこう
係長・主任は、仕事の内容が今までと同じであっても突然忙しくなります。
それは、係長・主任になったら知っておきたい役割「5つのルール」でも説明している、部下をリードする役割や、問題解決する役割があるからです。
つまり、自分の仕事だけしていれば良いわけではないので、忙しくなるのです。
部下はあなたに仕事を聞いてきたり、アドバイスを求めてきます。
それだけで仕事が忙しくなるものです。
ただ、係長・主任に昇進しても1人の人間です。仕事が膨れ上がり忙しくなれば、イライラしてきます。
仕事に振り回されず、仕事をコントロールするためには、
☑ スケジュールをつめ込み過ぎず、時間に余裕を持たせること
☑ スケジュールを前倒しして、早めに仕事を進めること
☑ 部下の相談には、別に時間を合わせて行うこと
☑ 周囲を上手に頼ること
☑ 日々、整理整頓(デスク、ファイル、PC内のフォルダ)をすること
☑ そのの場ですぐに対応できるものは対応し、自分にできない依頼は丁寧に断り、先延ばしにしないこと
方法としては、仕事から追われることがなくなり、仕事を自分でコントロールできる状態になります。
【仕事のルール5】前向きに自分でスキルを向上させよう
全国670万人のビジネスマンのうち、100人に1人程度しかビジネス誌や仕事に関する書籍は全く読まないという統計があります。
ただ、係長・主任になったら、ビジネス雑誌、ビジネス書籍、新聞の購読をオススメします。
業界の動向、仕事の進め方、トレンドなどが理解できるようになります。
手っとり早いのは、ビジネス関連の本を読み漁ることが一番の勉強になります。疑似体験で学んでいきましょう。
私の場合、勉強不足のまま係長・主任に昇進してしまったので、ガムシャラに本を読み漁り、年間200冊以上の自己啓発書、マネジャーの本、リーダーシップ、ドラッガーのマネジメント系の書籍を読みました。
今は、ビジネス書籍はどんな本を読んでも同じようなことが書いてあるので、ほとんど読みません。
当時は200冊×3年間継続して勉強しました。
図書館であれば無料ですし、ブックオフでも1冊100円から変えます。
どうしても手元におきたい本は、新品やkindleで良いでしょう。
おススメの方法としては、書籍で知識を吸収したら、実践してみることです。
行動の結果失敗しても、なぜ失敗したか振り返り、自分だけのノウハウを確立していきましょう。自分でPDCAを回すイメージです。
自分でノートに書き留めることでも、同様の効果を得ることができます。
行動を起こして、自分で一度体験し、反省と見直しを繰り返すと、自分に合う仕事の進め方が分かってきます。
以上、『係長・主任になったら覚えておきたい「仕事のルール」』をお話ししてきました。
この記事をブックーマークしておき、忘れた頃に読み返すと、また違った視点で学習できると思います。
ぜひ、仕事のデキる係長・主任になれましたら、嬉しく思います。
次の記事では、係長・主任の仕事の進め方を説明していきます。
次のページ >> 係長・主任になったら知っておきたい具体的な仕事の進め方
前の記事をもう一度学びたい方はこちらからどうぞ。
前のページ << 係長・主任になったら知っておきたい役割「5つのルール」
係長・仕事の進め方などは、係長・主任の役割と仕事で一覧にしてまとめています。
具体的には、係長・主任の役割や仕事の進め方、部下、上司、リーダーシップなど、多岐にわたる仕事の方法を解説しています。
仕事の進め方から、人生論まで詳細にわたって記事にしていますので、困ったり悩んだりした時にお役立ていただければと思います。
ではまた^^
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