「係長の役割とは、一体何なのか?」
これは、私が係長になってから考えてきたことです。
係長は、名ばかりで何でもやらされる立場というネガティブな見方もあれば、プレイングマネジャーとして現場を取り仕切る、現場リーダーとしての役職というポジティブな見方もできます。
今回は、私が係長になってから独自に学び、経験し、感じてきたことを「係長の役割」として5つのルールしてまとめています。
ぜひ、あなたのキャリア形成に役立てて頂ければと思っています。
では早速行ってみましょう!
目次
【ルール1】中間管理職は上司と部下のサンドイッチ。だからこそ自分の「理念」や「志」を持とう
「係長は強くなければ、心身ともに持たず現状に押しつぶされる。」
これは係長になって10年経過してからも、強く感じています。
係長は中間管理職であり、上司がいますよね。
自分の仕事をこなしなつつ、上司から突然仕事をふられることが多々あります。
それだけでなく、
☑ 仕事にケチをつけられる
☑ 部下の指導が悪いと言われたり、責任を問われる
☑ 理不尽な要求にも耐える場面がある
以上が日常的にありますので、メンタルが強くないとやっていけません。
これは、係長はプレイングマネジャーとして現場の責任者であり、リーダーシップも求められるからです。
部下の仕事の遂行状態のチェック、体調のチェック、メンタルの状態も把握しておかなければなりません。
部下は、課長に直接意見を言えないため、係長が聞くこともあるでしょう。
新人部下のプライベートな悩みを聞く事もあります。
課長の愚痴も聞く事もあります。
上司や部下の声にも耳を傾ける「係長ならではの仕事」があるのです。
仕事が出来ない部下には、1から指導をする事もありますし、部下の失敗には自分の責任の元で解決する事もあります。
勤務態度が悪い部下やパートを叱る場面もあるでしょう。
係長はサンドイッチ状態の中で、自分の仕事+上司+部下を上手に活かし、仕事のサイクルを上手く循環させる「潤滑油」であることを覚えておきましょう。
係長という機能をいかに発揮させるかが、将来のキャリアを形成するポイントになります。
では、上司と部下の間で淡々と結果を出し続け、周囲を牽引するような強いリーダーシップを発揮する為にはどうしたら良いのでしょうか。
それは、自分の理念や志をしっかりと持つ事であり、自分は「今後こうしたいという」自分の方針です。
自分の軸を持っているだけで、一貫性のある強いリーダーシップが生まれます。
これは誰でもできるわけではなく、課長や部長が持っているわけでもありませんので、ぜひ覚えておいてください。
組織の方針と自分の方針や軸を重ね合わせる事によって強い意志が生まれ、係長の存在価値に相乗効果が得られるイメージです。
そして、「自分将来こうなるのだ!」という強いマインドも周囲に及ぼす影響が高いです。
確信といわれるほどの強い思いこみが自分の行動を変え、やがて実現していきます。
時には折れたり、方向性のチェンジをしながらも、自分の理念を貫く姿勢こそが強いリーダーシップを生みます。逆に理念を持って仕事をしない係長は、周囲に振り回され、やがて押しつぶされることになります。
【ルール2】現状維持で良いと思った瞬間、坂を転げ落ちる
右肩上がりの時代、年功序列は楽でした。1993年~2005年の就職氷河期と言われるより前の時代です。
仕事をしてもしなくても、年数が経過すれば給料が上がったのです。
別にがんばらなくても適当に仕事していれば良かったので、がんばったフリをしていれば役職を手に入れることができました。
ただ、部下は上司や先輩に理不尽なことをされても、歯を食いしばって耐える必要がありましたので
つまり、会社全体が儲かってさえいれば、ある特定の従業員が成果を出しても、出さなくてもどちらでも良いという事です。
その後バブルは崩壊。私が就職をしたのはその後の就職氷河期です。
がんばらなくても生き延びれたサラリーマンは、組織にとって重荷になります。
パフォーマンスの高い人材は、それなりに昇進し給料にも差が出てくる時代になりました。
会社は元々利益が無ければ存在しませんので、仕事をした人はそれだけのフィー(報酬)を得る事は当り前です。
仕事が出来るビジネスパーソンは、地位も収入も得られ、その立場によって得られる視点や知識を惜しみ無く吸収し、仕事にあてています。
ますます仕事が順調に回り始め、より高い地位と報酬が得られる仕組みです。
この時点で、一般的にメディアで報じられる「経済格差」が身近なものとして捉えられますね。
良い習慣や知識を即行動に繋げないと、収入の格差はどんどん広がっていくのです。
組織は経済の変動に追われると同時に、その変化の中で柔軟に考え、行動が出来る優秀なビジネスパーソンが必要とされるのです。
変化の早い時代だけに、「変化に強いビジネスパーソン」が求められるのは、当然の事ではないでしょうか。
そうすると、係長はその激変の時代で生きる訳ですから、「現状維持で良い」「別にがんばる必要は無い」「自分がやらなくても誰かがやってくれるだろう」「適当で良い」と思った瞬間に転落の人生を歩むのです。
「現状維持」という言葉は、実は怖いとうことを覚えておきましょう。
【ルール3】考えて、考えて、考えて・・・試行錯誤(トライアンドエラー)をしたものが勝つ
私が入社した当時は、楽でした。
何も考えなくても体を動かしてさえいれば、それなりに給料をもらえた時代です。
しかし、それも長くは続きません。
私は入社当時、物事を深く考えすぎて実行に移せないというタイプの人間でした。
考えた末に、結局何もできずじまい。という事も多々ありました。
そんな私ですから、「お前は何も考えないで、とりあえず動け!」という先輩の言葉を思い出します。
深く物事を考えるという事は、慎重で失敗をしないという半面、実行に移すのが遅いので結果的に周囲から「のろい」という烙印を押されるのです。
私の今の行動を考えると、失敗か成功するかは分からないが、成功しそうな事はとりあえず即実行する事。その中で失敗したら修正をかけて、成功に導くというスタイルを取っています。
常に行動しながら、思考回路はそのままに試行錯誤を重ねる。
事業に失敗があるように、仕事にも失敗はつきものです。
行動を何度も起こして、成功に近づけましょう。
動き出したらそのまま動き続ける事、その中で改良を重ねる事、思考錯誤は怠らない事が大事です。
これこそが、係長のトライ&エラーです。
続きは、>> 係長の役割が「即」理解できる5つのルール(No.2)です。
係長・仕事の進め方などは、一覧にしてまとめています。
具体的には、係長・主任の役割や仕事の進め方、部下、上司、リーダーシップ、マネジメントなど、多岐にわたる仕事の方法を解説しています。
仕事の進め方から、人生論まで詳細にわたって記事にいますので、プレイングマネジャーとして困ったり悩んだりした時にお役立ていただければと思います。
▼係長の役割を体系的に学んでいきましょう!
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