前回の記事では、なぜ、私が燃え尽き症候群(バーンアウト)になってしまったのか、発症するまでの働き方や、初期症状などをまとめてきました。
前回の記事 突然何もやる気がおきない・・バーンアウト症候群の初期症状まとめ
今回の記事では、燃え尽き症候群になってから、経験した逃避行動や家族への影響をまとめてきたいと思います。
目次
燃え尽き症候群の症状は、そもそもどんな症状?
前回の記事では、私が体験した初期症状や発症理由を記載しました。
そこで、一般的な燃え尽き症候群の症状は、どんなものか調べてみました。
朝起きられない、会社または職場に行きたくない、アルコールの量が増える、イライラが募るなどから始まり、突然の辞職、無関心、過度の消費などにはけ口を見出したり、最後は仕事からの逃避、家庭生活の崩壊、対人関係の忌避、最悪の場合、自殺や犯罪や過労死や突然死などに終わるという。
私の症状も同じで、会社や職場に行きたくない気持ちがかなり強くなり、生活面ではアルコールの量が増え、何事にも無関心になり、無気力状態が続くなどの症状がありました。
私が経験した、9つの具体的な逃避行動と家族への影響
それでは、次に逃避行動や家族への影響をまとめていきます。
【1】「転職したい!」と強く思うようになる
自分では逃避行動とは全く思っていませんでしたが、燃え尽き症候群になると会社を辞めてしまいたいと強く思うようになります。
すぐにでも、転職を思い立つようです。
もともと私は、今の会社の業界や社風が合わなかったのですが、家族(子供や妻)がいて、生活を維持するための目先のお金が必要でした。
私は趣味も友人も捨てて、家庭と生活のために22歳から朝から晩まで必死に働いてきました。
気付いたら30歳をすぎていました。
この時期の心の動きや、対策方法は以下の記事でまとめています。
「貧乏は嫌だ!家族のためにお金を得なければならない!」と自分を奮い立たせて働いてきたのが、私の人生のほとんどです。
そんな私は仕事で特に実績にこだわりました。自分にも部下にも厳しく接しました。
オーバーワークと分かっていながらも、長時間残業をし、1年で新規事業や新規プロジェクトを5本以上1人で抱え、問題やトラブルも数多く抱えて処理してきました。
日々、死にもの狂いでした。
自分のやってきたことによる自己評価と組織の評価との乖離(かいり)が激しかった為に、「もう辞めるしかない・・・。」という結論になりました。
「敗者は去れ!」の原理を、そのまま自分にも当てはめようとしたんだと思います。
今冷静に思えば、極端な行動かもしれませんね。
でも、当時は必死に転職活動をしていました。そうでもしないと、自分が報われないですから。
ハローワークへの相談や、数多くの転職サイトにも登録もしましたが、結局自分が納得できる求人はありませんでした。
(元々、私は自分で事業をしたいという性格・気質のためです。)
代表的なものでは、DODA、キャリコネ転職サービス、日経キャリアNETなど、ありとあらゆる転職サイトに登録をしました。
地方や田舎であることという環境と、甘い判断をしてきた自分自身をひどく恨むこともありました。
理想と現実の狭間でもがき苦しむ、自分。
悲しいかな。私も現状から脱却できない、ただの普通の社畜サラリーマンってことを身のほどをもって知りました。
自分で作り上げてきた「エリート意識」は、忘却の彼方へ消え失せて、仕事のやる気も急速に萎えていきました。
長くなりましたが、燃え尽き症候群になると転職を強く願うようになり、必死で転職活動をしていたことを思い出します。
【2】職場でのコミュニケーションを拒むようになる
燃え尽き症候群になると、職場でのコミュニケーションを拒否するようになります。
あれだけ仕事を張り切っていた気持ちも、何かプツンと切れてしまい、職場に行くのがおっくうになって家に閉じこもっていたくなりました。
妻からは、「(給料のため、お金のために)職場に行くだけでいいので行ってきて!」と言われながら、職場に行く毎日でした。
毎日毎日、ため息をつき、憂鬱で辛い気持ちになりながら、会社に行っていたことを思い出します。
会社に行ってからも、何度も玄関で立ち止まったことがあります。
「辞めたい、ツライ、辞めたい・・・」
燃え尽き症候群を発症していた当時は、強く思っていました。
職場で同僚が気軽に話しかけてきても、なぜか言葉が出てこないし、気持ちが暗いという症状が長く続きました。
ただ、中間管理職になると、変にグチをこぼせないのがツライです。
職場では言葉を選んで話さないと、噂が噂を呼んで後々面倒なんです。
「顔で笑って心で泣く。」
心は悲痛ながらも、ぎこちな笑顔で会話するのがとても辛かったことを思い出します。
【3】仕事への意欲が全くなくなり、仕事そのものをしなくなる
燃え尽き症候群になると、仕事の生産性はガックリ落ちることが分かりました。
特に頭を使って企画したり、あれこれ考えて社内調整し、目標を達成するための計画を練るという仕事のほとんどができなくなりました。
私の場合は、半分以下でした。
仕事のやる気そのものが消え失せますので、ホワイトカラーのように頭を使って物事を進める仕事にとっては、大ダメージです。
ルーティンワークのみの仕事であれば、体、手、足を動かして、一日を終えることができます。
生産性は落ちますが、大打撃は回避できるでしょう。
私は今回の燃え尽き症候群で、企画、調整、問題解決するような仕事が、ほとんど機能しなくなったことを学びました。
【4】依頼をすぐに断るようになる
仕事を依頼された時、普段だったら気軽にOKを出していたことも、すぐに断るようになります。
そもそも仕事ができないので、引き受けられません。
意欲も覇気もがないので、職場では誰も寄ってこなくなり、何か頼むことも、頼まれることも無くなりました。
やる気が喪失している状態では、徐々に仕事に穴が空いていきます。
私は「迷惑をかけるくらいなら、何もしないほうがまし。」と思っていました。
今考えてみると、燃え尽き症候群は、冷静に考えることそのものが出来なくなるのです。
【5】抜け殻状態になる
抜け殻状態は、正直一番キツいです。
仕事だけでなく、家庭生活すべてがおっくうになりました。
話しかけられても、反応できない、何もしたくない、その場所にポツンとただ座っているだけです。
そこにあるのは、「空虚」や「虚無感」でした。
悲しい気持ちが、延々と頭の中を駆け巡っていました。
幸い中間管理職の立場にあったので、細かい仕事は部下がやってくれました。これは立場上、大変助かりました。
うつ病のような症状が出るのも、燃え尽き症候群の特徴です。
【6】無関心、無趣味になる
何事にも無関心になるのも、燃え尽き症候群の特徴です。
何があっても興味が起こりません。
無趣味にもなります。私はDIYをしたり、ブログを書いたり、サイトを作ったりすることが趣味でしたが、もう何もできなくなりました。
【7】表情が暗く、無表情になり、顔色が悪くなる
燃え尽き症候群を発症すると、表情が暗くなり、無表情になり、顔色が悪くなっていきました。
家族も相当心配したと思います。
【8】アルコールの摂取量が増加する
アルコールの摂取量が増えました。
今までは自宅でビール1杯、焼酎1杯で済んでいましたが、つぶれるまで飲み続け、数年禁煙してきたタバコも突然吸い出しました。
これには、さすがに妻にも心配したようです。
燃え尽き症候群になると、とんでもない方向へ行くのが分かりました。
燃え尽き症候群 → うつ状態 → アルコール → タバコと、徐々に自分が落ちていくのが分かりました。
燃え尽き症候群が完治した今は、禁煙しています。
以下の記事では、私の禁煙方法をまとめています。
【9】家庭で情緒不安定が激しくなる
燃え尽き症候群は、家庭内で情緒不安定が激しくなります。
会話をしている最中、突然感情的になってキレてしまったり、子供といつも楽しく遊んでいるのに何もしたくないと言い出したり、子供じみた発言を繰り返して家族を困らせるなど、情緒が不安定になりました。
妻や子供にも、困らせていたことを思い出します。
まとめ
燃え尽き症候群を発症すると、逃避行動として、
・転職を希望するようになり、
・職場でのコミュニケーションをこばみ、
・仕事への意欲がなくなったり、依頼を断るなど、抜け殻状態になります。
その他にも家族や健康への影響として、
・表情が暗くなったり、無表情になることや、
・禁煙していたのに喫煙が復活し、アルコールの量が増えたり、
・家庭内での情緒不安定がありました。
今回の記事では、以上のような状態になることをお話ししました。
燃え尽き症候群は回復させる方法があるのでしょうか?
この辺は、記事の続きでお話ししたいと思います。
次の記事 私の燃え尽き症候群はこう治した!克服・回復方法をまとめるよ
前回の記事は、初期症状をまとめています。
前回の記事 突然何もやる気がおきない・・バーンアウト症候群の初期症状まとめです。
私がなぜ燃え尽き症候群になったのか、理由やその背景を記しています。
あなたの「燃え尽き症候群」の手助けになれば幸いです。
ではまた^^
この記事は、以下のまとめページに掲載されています。
あなたの症状を回復できる記事に出会えると思います。参考にしてみてください。