モチベーションが低い部下のやる気を引き上げ、仕事をするにはどうしたら良いでしょうか。
モチベーションが低い部下がいると職場の環境が悪くなり、業務効率も落ちるばかりか、業績の悪化につながります。
一方で、部下のモチベーションが上がり、仕事への向き合い方1つで、仕事の効率や実績はグングン向上していきます。
今回は、私の経験で実践してきた方法をまとめていきたいと思います。
目次
仕事の担当をガラッと変えて、刺激を与える
部下のモチベーション低下の原因が「同じ仕事を数年続けていてマンネリ状態」にある場合は、仕事の担当をガラッと変えてみると良いでしょう。
仕事を変えることで、環境が変わり、脳に刺激を与えることができます。
刺激を与えると、気持ちに変化が出てモチベーションにも影響があります。
デスクワークが中心の場合は、「席替え」で雰囲気を変えることも意外に効果があります。
席替えをすると、自分のデスクから見える風景が変わり、同僚とのコミュニケーションが変わり、気持ちに変化が表れます。
異動時期のタイミングで、ガラッと変化させてみると良いでしょう。
ただし、異動時期は決算期と重なる場合が多いので、非常に業務が多忙となります。
仕事が変わったばかりの頃はチーム運営のスピードが落ちますが、後々良い効果が出てくるのでしばらくは耐え抜きましょう。
信頼が積み重なってきた部下に、責任を与える
仕事で信頼が積み重なり、理解が深まってきた部下には、責任を与えると良い傾向が生まれます。
例えばチーフ役、リーダー役に設定すると、部下のモチベーションに変化が生まれます。
それは部下が認められ、任せられた範囲が増えたと感じるからです。
もちろん、そのようなタイプは日頃から仕事に対して熱心に取り組み、上司のフォローや、後輩の育成など、リーダー役を自ら買っているからこそです。
その行動や実績に対して、管理職がきちんと見ている(認める)ことを形に表すのです。
上司から認められた部下は、自分の仕事やチームの運営にしっかりと貢献してくれるでしょう。
ちなみに、それ以外の部下は「棚からぼたもち」ですので、モチベーションには何のプラスの効果も生まれませんし、チーム運営には何のメリットもありません。
「やっていいこと」と「やってはならないこと」のメリハリと一貫性を保つ
モチベーションの低い部下は、「どうせ自分なんかいてもいなくても変わらない」、「自分には将来がなくモヤモヤして閉塞感がある」という状態にあります。
このようなモチベーション状態の部下が起こしがちなのは、周囲への悪影響です。
悪影響とは、噂、悪口、批判、後輩への嫌がらせなど、上司の目をかいくぐって様々な形で行われます。
ここで管理職が甘くゆるい対応をしてしまうと、悪影響はますます広がっていきます。
基本的なことで子育てに近い面がありますが、
☑ やっていいこと
☑ やってはならないこと
以上をきちんと示しましょう。
その上で、話を聞いたり、仕事を変えたりすることで効果が出てきます。
管理職自身もやってはならないことを順守することで、一貫性が生まれますし、やがて部下も信頼を寄せるようになります。
自分自身の価値を上げる
部下のモチベーションが下がる原因に、「管理職の能力の低さ」や「マネジメント能力の低さ」、「部下への理解の無さ」が背景にある場合もあります。
やる気があり、優秀でモチベーションの高い部下におこりがちなことです。
このような場合、相対的に見て「管理職の価値が低い」ことが原因です。
かといって、管理職の価値をいきなり上げることは非常に困難です。
普段の行動や発言、仕事ぶりで徐々に信頼を積みかさね、「この人の言うことは聞いても良い」状態にしていきましょう。
私の経験でも、この状態になるまで2年半かかりました。
当初は向かい風が大きく、非常に大きなストレスや体力の限界を感じながら毎日耐えていたことを思い出します。
ぜひ、自分自身の価値を上げることを意識してみてください。
優秀な部下のモチベーションにも、徐々に変化が表れます。
やる気のない部下を、目の届く場所に配置して再教育する
仕事に対してやる気が無く、モチベーションの低い部下は、目の届く場所に配置することも方法の1つです。
やる気の無い部下は、仕事をよくサボり、周囲に悪影響を振りまき、始業ギリギリで出社し、多くの残業をして残業代を稼ごうとする傾向があります。
このような部下は、学校方式で「先生(管理職)の近く」に置くと良いです。
もちろん勘違いさせてはならないことは、管理職の近くに配置されたからといって、部下が実質上の昇進や補佐を任されているわけではないことはハッキリしておきましょう。
そうしないと、席が遠くなった優秀な部下はやる気を無くし、モチベーションを落とします。
やる気のない部下を近くにおいたら、再教育をしていきます。
簡単に言うと、多少口うるさくし、仕事への考え方を変えていきます。
悪いことは悪い、良いことは良いと示し、子供の教育をするようなイメージでやっていきましょう。
任せても良いライン、任せられないラインを決める
優秀なリーダー部下はモチベーションが高く、仕事熱心でよく働きますが、与えられた範囲(権限)を越えることがあります。
ここで、頭ごなしに否定すると部下のモチベーションが下がってしまい、チームの業績は悪化してしまいます。
そこで、部下の仕事ぶりは認めた上で「任せても良いこと(自分で決めて良いこと)」「任せられないこと(自分で決めてはダメなこと)」を決めて、話をしておくと良いでしょう。
「任せられないこと」は、管理職が一旦報告を聞いたうえで判断しないと、悪影響が出たり、正しく判断できなかったり、チーム運営に支障をきたすものです。
ちなみに管理職から見て、
☑ 任せられる範囲が多い部下 = 信頼される優秀な部下
☑ 任せられる範囲がない、または小さい部下 = 信頼されていない、仕事のできない部下
と分けることができます。
以下の記事では、管理職としてのコミュニケーション能力を身につける方法を詳しく解説しています。ぜひ、ご覧ください。
職場環境を良くすることを意識する
部下のモチベーションに良い影響が出る方法の1つとして、「職場環境を改善する」ことです。
職場環境を良くすることは、
☑ 昔のPCを新替えし、高性能なPCで仕事を快適にする
☑ モニターを大きくして作業効率アップ
☑ ボロボロのチェアを変える
☑ 機械、機器類の適度な更新
☑ 新システムの導入
☑ 暖房、冷房の適度な管理
以上のようなちょっとしたことから、大きくお金がかかることまで、職場環境を良くすることを意識していきましょう。
職場の働く環境を前向きに整備された部下は、モチベーションを上げて働いてくれるようになるでしょう。
ではまた^^
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