管理職のモチベーション維持は、組織の経営を左右する大事なことです。
とはいっても、モチべーションを上げることは簡単なことではありません。
私の経験でも、管理職としてのモチベーションや仕事の向き合い方1つで、実績に違いが出てきます。
では、一体どうしたら管理職のモチベーションを維持し、グングン上げ続けることが出来るのでしょうか。
早速ですが、一緒に考えていきましょう!
目次
昇格のモチベーションは2年も続かないことを知ろう
管理職を昇格させても、モチベーションは2年持ちません。
私の経験でも、昇格したときのモチベーションは長くても3年でした。
3年以降になると途端にやる気がなくなり、仕事に身が入らなくなるのです。
管理職の昇格とは、
☑ 課長代理や課長補佐を課長に昇格
☑ 課長を部長に昇格
☑ 部長を常務に昇格
☑ 常務を専務に昇格
☑ 専務を社長に昇格
以上が主な部分となります。
モチベーションの刺激として「昇格」をさせても、結局は外部からの刺激でしかないのです。
役職というエサは、それほど長続きしません。なぜなら、自分自身にその役職を全うできる能力がなければ、責任に押しつぶされてしまうからです。
人事を決める側の思惑としては、実際そこまで考えている人はいません。
「昇格させたら、きっと我慢して沢山の責任のある仕事をしっかりしてもらえる。」
と思っていても、長い間モチベーションを維持して、仕事をしてもらえるとは限らないのです。
管理職のモチベーションは「自分自身から生み出されるもの」である
管理職のモチベーションはどこから生まれるかというと、外部ではなく、「自分自身から生み出される」ものです。
管理職を昇格させても、モチベーションが2年しか続かないのは、単純に外部からの刺激であり、内なる原動力ではないからです。
では、モチベーションを維持し続けるための、内なる原動力をあげてみましょう。
・自分自身にモノサシ(目標)を持っている
・将来的には社長になりたいという野心がある
・自分自身の腕でメシを食っていきたいという野望がある
・事業経営をしたい、会社経営をしたい
・今役職で技術を身に付け、スキル向上したい
以上のように「自分の中に、自分自身の火を燃やし続けるガソリン」があると、モチベーションが永遠に続きます。
私の場合も、自分自身で目標を持って仕事をし、ブログを書いて発信することも好きでやっていますので、自分の中に原動力を持って日々生きています。
管理職のモチベーションは「上司にどれだけ任されているか」である
管理職のモチベーションは、上司からの「まかされ度」です。
これは、自分が上司であることで見えてくるものですが、仕事を任されない部下は、自分で判断をさせてもらえないものです。
自分で判断させてもらえないということは、仕事を任されていないということ。
つまり、上司から仕事を任されてるということは、自分の仕事が認められていることと言えます。
だからこそ、仕事を任されていると実感することで、管理職のモチベーションは維持できるのです。
実際に私の経験上でも、管理職になったばかりの頃は、積み重ねの信頼が無いため、任せてもらえず、モチベーションが下がっていたことがあります。
ぜひ、仕事を任される管理職になって、モチベーションの維持と向上を目指していきましょう。
管理職のモチベーションは「補佐の良し悪し」でも変わる
管理職のモチベーションを左右することの1つとして、補佐役の能力があります。
補佐役が上手く機能しないことで出る弊害は、以下でまとめます。
☑ 仕事を全部自分ですることになり、仕事のボリュームが増大する → 仕事を振る人がいない
☑ 職場が荒れる → 職場の潤滑油が無くなるため
☑ 管理職がリーダー役兼務となってしまい、組織として機能しない → 管理職は部下に仕事をさせて結果を出さなければならないため、リーダー役には不向き
これでは、管理職のモチベーションは維持できません。
部下が1人~2人ならともかく、3人、4人、5人と多くなればなるほど、補佐役としての高い機能が必要となります。
ただ、補佐に能力が無ければ管理職の仕事が上手く回せず、モチベーションは下がってしまいます。
管理職は1人ではやっていけません。
部下の数が多ければ多いほど、補佐役を作ってモチベーションを維持し、事業推進していきましょう。
昇進・昇格はほとんどの組織で「運」と「状況次第」。モチベーションは別に持とう
多くの組織では昇格は実力ではなく、ほとんどが「運」によって人生が変わります。
管理職のモチベーションは天からの運によって左右されるのは、おかしいと思いませんか。
よく日本の組織では、「なんであんな仕事の実力もないヤツが部長だなんて・・」、「え!常務がなぜ、あのような人間に?!」ということが起きます。
あなたの周りでも、実際にそういう現象が起きているハズです。
なぜなら、社長は自分の言うことを忠実に聞き、共通点のある専務を選びますし、専務は自分の言うことを聞く常務を選び、常務は同じように部長を選び、部長は課長を選ぶからです。
つまり、トップから自分のしもべを選んでいきますので、結局は似たような人間が偉くなっていくのです。
これは、日本企業の課題とも言えますが、会社を良くするという理由で選ばれるのではなく、自分と言うことを聞き、似たような後継者を選んでいるだけなのです。
だからこそ、私が言いたいことは、「昇格した」「昇格しない」ということでモチベーション上げ下げするのは、あまり意味がないということです。
管理職であれば、経営に近い立場で仕事ができますし、部下もいると思います。
マネジメントも学べるし、実践できる立場です。
だからそれ以上昇格しても、「結局は同じ」と思っても良いのではないでしょうか。
それなら、昇格・昇進以外でモチベーションを保った方が、精神衛生上も良いでしょう。
参考記事・管理職不適格者を登用すると、後が大変。管理者資質の見分け方
管理職と言っても、結局は従業員である
管理職とはいっても結局は経営者ではなく、社員であり、従業員であり、給与所得者です。
もちろん取締役兼部長という方がいますが、ほとんどは社員です。
経営に対する責任とモチベーションは、社長にあります。
管理職にももちろんありますが、「全て」ではないはずです。
ですので、会社での責任を全て背負ってモチベートする必要は全くありません。
仕事が出来る有能な管理職は、ぜひ覚えておいてください。
仕事オンリーで全力100%ではなく、心のどこかで70%くらいにとどめておくとちょうど良いモチベーションになります。
得意な分野で活躍すればモチベーションは維持できる
管理職はバランス感覚が大事ですが、得意な分野を1つは持っておきたいところです。
例えば、営業が得意なら「営業課」や「営業部」に所属し、総務なら総務課、経理なら経理課に所属した方が、モチべーションは維持できます。
今後の経営層への昇格のために、経験したことのない部署のトップで経験させることは、よくあることです。
その間のモチベーションは高く保ち続けることができるでしょう。
ただ、それ以外では、自分自身が得意な分野に所属することで、活躍できる可能性が高くなりますので、モチベーションは維持できます。
ぜひ、あなたの管理職としてのモチベーション維持に役立てましたら幸いです。
ではまた^^
課長・管理職の役割や仕事術をまとめたページを作りました!
部下や上司との人間関係、問題やトラブル、課題、新規事業、人材不足による長時間労働など、多岐にわたる問題にお役立ていただければ幸いです。
(※この記事も掲載しております。)
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