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30代~40代までの働き盛りの男性や中間管理職など、男性サイドの視点で、仕事や生活に役立つ記事を書いています。
今回は、30代の悩みである「向いている仕事が分からない」という漠然な不安について、どのように解決していけば良いのか、そのヒントを探っていきたいと思います。
目次
孔子の言葉とのギャップから、30代の悩みの全体像をつかんでいこう
30代になると、20代の頃のような体力が薄れ、40代のように自分の人生観が固まってくる年代でもない、「境目の年代」です。
孔子の言葉「30歳にして自分の道つ」は正しい?
中国の哲学者である孔子(紀元前 約500年頃)は、以下の言葉が有名です。
子曰く、吾十有五にして学に志す、三十にして立つ、四十にして惑わず、五十にして天命を知る、六十にして耳順う、七十にして心の欲する所に従えども、矩を踰えず。
「三十にして立つ」とは、30歳にして自分の道に立つことです。孔子自身、学問が自分のものになると、利益・棒給や間違った学説のために気が変わり、心が揺らぐことがなくなった、という意味合いになります。
孔子は73歳で死去しましたので、おおよそ現代の30代に当てはめて考えても良いと思います。
ところが、いざ現代の30代に当てはめてみると、「自分の道に立てる人」は、なかなかいないのではないでしょうか?
では、この違和感はどこからくるのか考えていきましょう。
30代の悩み調査から見えてくる「収入への不安」
私自身もそうであったように、30代は境目の年代で、はざまに位置しており、仕事に悩んだり自分にとって何の仕事が向いているのか分からない人が多いようです。
そこで、マーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティングが実施した、「いま抱えている悩みに関する調査」を見ていきましょう。
以下のグラフを見ると、30代は収入の面の悩みが大きいことが分かります。
30代のキャリアの悩みは、「収入不安 → 転職か現職か → 自分に向いている仕事が分からない」というロジック
次に、TECH+に掲載されている、2022年 キャリアに関する意識調査(job総研-ライボ)の調査を見てみると、
上の調査結果を見てみると、仕事が充実していると回答した一方で、キャリアに関する悩みを持つ30代が同等数いることが分かります。
30代は、「仕事に充実感」を感じているようで 「キャリアに悩んでいる」というようなジレンマを持つ年代のようです。
では、キャリアについて、具体的な悩みを見ていきましょう。
さらに、キャリアの悩みの種類を深掘っていくと、どの世代と比べても「収入面の悩み」が大きいようです。先ほどの調査と同じことが言えるようです。
最後に、全体をまとめた調査を見てみましょう。
30代は、転職するか、現職でとどまるか、一体自分はこのままで良いんだろうか?というキャリアビジョンについての悩みを抱える世代と言えそうです。
まとめると、収入面の不安と言う「大きな枠」から、「自分のキャリアはどう形成していくべきか?」、「転職をしたら良いか」、「それとも現職にとどまるか」というような悩みが階層になっていると考えられます。
その結果、転職しようにも「自分に向いている仕事が分からない」、「どうしたらよいか分からず悩んでいる」と言う悩みになると考えられます。
「自分に向いている仕事が分からない」を解決するための方法
前項で、30代の悩みの全容が見えてきましたね。
それでは、私の経験も踏まえつつ、解決方法を探っていきましょう。
自分のスキルや特徴を客観的に知る
まず、40代の私が言えることは、「今になって自分を客観的に知ることができた」ことです。
当時を振り返ってみると、20代~30代は自分のことが分からず、漠然とした悩みがある中で解決方法もつかめず、ガムシャラに仕事を続けていたように思います。
ただ、40代になると、自分のことがようやく見えてきて、
- 文章を通じて人に伝えることが強みである(→なぜなら、誰にも強制されたわけでないのに、ブログを10年以上続けているから)
- 経営や経済の話に興味が高い(→なぜなら、自分でも実践しているから)
- ずっと座って作業していても苦にならない(→なぜなら、経営企画、事業企画、総務、経理の職歴が長いから)
- 多くの人が嫌がるような、細かい仕事ができる(→なぜなら、上記の職歴が長いから)
- といっても、大胆な営業活動もできる。ただし、それほど好きなわけではない(→なぜなら、言葉よりも文章を得意としているから)
といった特性があります。
ここを押さえた上で、転職活動をすれば良いのです。
東洋経済オンラインの「自分だけの強み」を見つけるための17つの質問に、キャリアの棚卸しシートがありましたので、共有させていただきます。
<キャリア棚し>
(1)何をしているときが、最も楽しかったですか?
(2)そのとき、あなたのどんな能力が発揮されていましたか?
(3)あなたの仕事人生で、最も人から感謝された出来事は何ですか?
(4)そのとき、あなたのどんな能力が発揮されていましたか?
(5)あなたの人間関係が好転したと感じた出来事はありますか?
(6)そのとき、あなたのどんな能力が発揮されていましたか?
(7)過去に大変な状況から抜け出せた、逆境から立ち直れたことはありますか?
(8)そのとき、あなたのどんな能力が発揮されていましたか?
(9)これまでの人生で「あのときはよかった」と思う時期はいつですか?
(10)それはなぜですか?
(11)そのとき、あなたのどんな能力が発揮されていましたか?
(12)あなたがこれから最もやりたいと思う仕事は何ですか?
(13)その仕事をするとき、どんな能力が発揮されると望ましいですか?
実際にこれだけだとイメージしづらいので、実際に私もやってみたいと思います。
<キャリア棚し>・・・イキルメディア by KETY
(1)何をしているときが、最も楽しかったですか?
→ 文章を書いたり、誰かのサポートをしているとき。チームと一体感を感じながら前向きに仕事をしているとき。
(2)そのとき、あなたのどんな能力が発揮されていましたか?
→ 文章を作り表現し、説明し、組織全体が動いていく能力が発揮されていた
(3)あなたの仕事人生で、最も人から感謝された出来事は何ですか?
→ 「あなたを指名する」、「あなたしかできない」、「協力してほしい」と言われ、社内外を巻き込んだ事業を行い、最大限期待に応えることができたこと。
(4)そのとき、あなたのどんな能力が発揮されていましたか?
→ 社内外を巻き込んだチームワークの構築能力。
(5)あなたの人間関係が好転したと感じた出来事はありますか?
→ 親として学校活動の役割を終えた瞬間。感謝の言葉が大きかった。
(6)そのとき、あなたのどんな能力が発揮されていましたか?
→ 辛い時間を乗り越えて、最大限に努力できたこと
(7)過去に大変な状況から抜け出せた、逆境から立ち直れたことはありますか?
→ 多すぎるくらいある。
(8)そのとき、あなたのどんな能力が発揮されていましたか?
→ 野生の力。ひどい状況から這い上がる、立ち直る力。
(9)これまでの人生で「あのときはよかった」と思う時期はいつですか?
→ 自分がチームを引っ張り、メンバーも一生懸命目標に向かって仕事をしていたとき
(10)それはなぜですか?
→ 毎日がとても大変だけど、目標に向かっている感覚が楽しかった。
(11)そのとき、あなたのどんな能力が発揮されていましたか?
→ 誰もやらないことを、毎日コツコツ積み上げていく能力
(12)あなたがこれから最もやりたいと思う仕事は何ですか?
→ 自分自身で目標を立て、外部機関と連携をとりながら、課題解決をサポートする仕事。
(13)その仕事をするとき、どんな能力が発揮されると望ましいですか?
→ コツコツ進めながら、チームワーク力を高め、三方良しを実現できる能力
少し長いですが、以上のようにまとめてみると、客観的に自分を把握することができます。
私のように40代になってからでは遅い感じもします。文章に慣れない方は少し大変かもしれませんが、自分自身で文章化し、整理していくと自分自身が見えてきます。
ぜひ、向いている仕事を見つけるためには、「自分自身を棚卸する」ことから始めてみましょう。
そこから、自分のキャリアを積極的につかんでいき、人生を能動的に変えられることが出来たら、何より嬉しく思います。
さらに、分かりやすく強みを引き出す方法と自己分析の方法を、以下の記事でまとめています。ぜひ、キャリアをつかんでいきましょう。
▼40代転職のコツは「自分自身の強み」を見つけること!自己分析で強みを見つけて理解する方法
この記事を書いた人
「生き方」×「働き方」を学び未来を切り開くwebメディア「イキルメディア」の運営者。金融機関や企業の経営企画マネージャーを経て、起業。webメディア運営や出版などを通じてキャリアアドバイスをするなど、事業に邁進しています。
▼30代の仕事に対する悩みを解決するヒント